日本人は民主主義を捨てたがっているのか?
想田 和弘著『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』読了
どこかの書評に出ていたので。
非常に薄い本で、本当にブックレットだった。
著者が心配するように民主主義は崖っぷちに立っているかも知れない。国民が消費者主義的になっている。政治は与えられるもの。いや、行政も含めてサービスの一環になっていると考えている風潮がある。選挙に行かないのに、今の政治に文句を言う。選挙に行って一票を投じたところで政治は変わらないと諦めてしまっている。そうなってしまうと時の為政者のやりたい放題になる。そっと改憲をしても、わからない。そのあと自分に不都合なことが起きても、もう後の祭りだ。そんな世の中になっているか。
戦後70年、今の憲法で民主主義を謳歌してきたと思っていた。世界に誇れる平和憲法のもと、自衛の戦力は持ったが、戦争を起こさないことを誇りにしてきた。基本的人権を守ってきた。いい制度だが、たしかに制度として疲労してきている面もある。自衛隊を正式に認めることはいいかもしれない。守るための戦力にどこまでを求めるのか。しっかり考える時期ではないかと思う。
やっぱり、民主主義をやめようと思っているとは思わないが、結果として非常に優秀なリーダーのもと、政治をしてもらうのがいいと結果的に思っている人も多いのでは。
いろいろ考えさせられる本だ。ちなみに、憲法が改正されたら、こういった本も検閲されて出版禁止となるかもしれない。そのくらい、ある意味、危険なことも起きてしまう。そんな世の中にはなってほしくないものだ。
日本人は民主主義を捨てたがっているのか? (岩波ブックレット) | |
![]() | 想田 和弘 岩波書店 2013-11-07 売り上げランキング : 47839 Amazonで詳しく見るby G-Tools |










| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント