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和僑

楡周平著『和僑』読了
プラチナタウンの続編。
過疎地域にある町で箱物行政のつけで財政破綻になりそうな状況を定年になった人たちを迎え入れるプラチナタウンを取り込んだことで町に活気と人が増えてよかったというのは前作の状況。
そこからさらに街の発展を考えた場合に、同じタウンを増やすべきなのか別の方法を取るのか。設備は一度作ったら、50年は使わなければならない。だが、高齢者はあと20年もすれば減少に転じる。(この統計が真実なのかはわからない。どこかにこんな予想があるのだろうか。)そうだとするとタウンの拡張は前の箱物行政と同じでツケが回ってくるだけ。
また、農業人口の高齢化も非常に問題。あと10年もすると農業をやる人はいなくなるかもしれない。かくゆう私も兼業農家の一人。正確には趣味で米作りしている。自分家族と少しの親戚に食べてもらうためのコメを少しだけ作っている。おそらく労力だとか機械の原価などを考えたら買った方が安いかもしれない。土地の固定資産税分も稼いでいるかどうか。そのような農家が私の周りでもたくさんいる。みんな年をとって後継者がいない。誰もやらなくなって耕作放棄されてしまう。そんな感じなんだ。TPPで大騒ぎしているが、そもそも農業に将来性を見出している人がどれだけいるか。農協も頭の固くなった変化を許容しない組織になってしまっている。このままではゆでガエルになるだろう。
そんな街の状況を農業の再生と合わせて解決しようとしたのがこの話。海外に出て行って新たな食の展開をしようと。華僑のように日本人も海外に出て行って図太く生きるのだと。まあ、なかなかおもしろい話だ。おそらく著者の言うように人口が減る中で高齢者人口も減るのだろう。全体が収縮してしまう社会が訪れる。その時日本はどうすればいいのか。今までも高齢化社会になることは統計からわかっていたはずなのに何も手を打ってこなかった。人口が減少し、高齢化社会となってから、各地で過疎化対策とかやってる。そして、揃いもそろってどの市でも、うちは大丈夫で人口は減らないか増えるなんて予想をしている。そんな訳があるわけがない。努力しなければ人口は減るのだ。当たり前だ。こんなに高齢者が増えている反面、子供が少ないのだから。こうなることはある程度予想されていたのだけど、結局なんの対策はしていなかったのだ。
現実的に考えなければならないのだ。一億層活躍社会ってあやふやな表現では何も変わらない。今が良ければいいのではないのだ。みんなで考えなければならないのだ。

和僑
和僑楡周平

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