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月光のスティグマ

中山 七里著『月光のスティグマ』読了
双子の姉妹と主人公のお話。
仲良しの三人だったが、姉妹の父親が亡くなり、その後家系が苦しくなる。そんなさなか阪神淡路大震災が起き、双子の一人は亡くなり、主人公とは生き別れる。
その後、成人した後に主人公は地検特捜部の検事となる。とある政治家の資金管理に疑問を持ち、NPOに潜入して調査を進める。そこに私設秘書として生き別れた双子に一人と再開する。
政治家の資金が実はマネー・ロンダリングされていて、それを追って外国まで行くとそこでテロに巻き込まれたり。
なかなか展開早いので、スラスラ読めてしまうのだけど、この小説の主題は何なんだろう。面白い小説であることは間違いないし、著者の文体も読みやすい。阪神淡路と東日本の2つの大震災を織り込んで現代的な匂いも出しているし、政界汚職などもいいのだけど、で、何を入れ込みたかったのか。エンターテイメントとしての小説でいいってことか。
表紙の絵が魅力的なので結構売れるのではないかな。

月光のスティグマ
月光のスティグマ中山 七里

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嗤う淑女 テミスの剣 アポロンの嘲笑 朽ちないサクラ 我が心の底の光

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サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ

大崎 梢著『サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ』読了
本屋さんでの事件シリーズ。
最近本屋にとんと行っていないなと自覚した。平積みされた本を見ることも無くなった。せいぜい時間つぶしにぶらっと駅に中とかの本屋を見る程度。なかなか本売れていないんだろうね。
最近買う本はかみさんがシリーズ物で読んでいる伯爵物ぐらいだが、みんなブックオフかアマゾンの中古。自分が電車で読む本はブックオフだし、家で読む本は図書館の本。年間100冊位読んでいるけど、本に支払ったお金は2000円もないくらい。これじゃあ本屋も潰れるな。
本屋が潰れて困るのは、子供たちとかに本に接触する機会が無くなること。このままじゃあダメだなと思うけど、残念ながらこの本に出てくるようなお店で独自にコーナーやポップを作ってお客にアピールする本屋が自分の近くに無いってことだ。それは非常に残念。行きつけの本屋があれば行くような気もするけど、近所の本屋はただ並べておけば売れると思っているお店だし。だって、お店が開いて1時間以上たってからいそいそと届いた本を並べ始めたりしてるもんな。これじゃあ新刊だって売れないよ。

サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)
サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)大崎 梢

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迷子の王様: 君たちに明日はない5

垣根 涼介著『迷子の王様: 君たちに明日はない5』読了
このシリーズも5冊目。そしてシリーズ終了かな。
首切り補助会社に勤める主人公と面接相手の話の短篇集。首切り補助会社という表現は悪いけど、会社の人事から依頼を受けて、人員整理のお手伝いをする会社。日本では指名解雇は出来ない決まりから、まともに行くと希望退職を募ることとなるが、それだと必要な人までやめてしまう。だから、リスト化した社員に対して退職に誘導する面談を行う会社に依頼して退職を誘導する。法律的には指名解雇をしていないのでいいらしい。
このところすこし景気が上向いているし、東京ではオリンピック景気で人手不足になっている。ただ、人材のグローバル化はすごく進んでいて、仕事は日本国内でやらなくても良くて、中国とかベトナムとか人件費が安いところに回る構図もできている。もっとも中国は人件費が上がっているのでそんなに簡単でもない。
つくづく現在の労働基準法などの関連法がいろいろな縛りをしているような気がする。簡単にやめさせられないから、簡単に採用できない。だから正社員化されなくて非正規労働者が増えてしまう。解雇条件の緩和をすれば少しは人材の流動化が進むような気もするけど。
このシリーズも社長が会社がたたむこととしたために、これで終わりなんだろう。また、面白いシリーズを出してくれることを祈る。

迷子の王様: 君たちに明日はない5
迷子の王様: 君たちに明日はない5垣根 涼介

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エボラの正体

デビッド・クアメン著『エボラの正体』読了
アフリカで猛威を振るっているエボラウイルスの正体に迫ろうとするノンフィクションである。
致死率の高い伝染性の病気で非常に危険なウイルスである。これまでに何度かウイルスの蔓延が起きているが、ある程度死者が出たところでなんとか感染の拡大を防ぐことが出来てそれ以上のパンデミックにはなっていない。
ただ、この本に書かれているように保有種がいるはずだが、それがまだわかっていない。ペストだったらネズミを駆除すればパンデミックは防げる。そういった対策を行うためにはエボラウイルスを持って生き続けている別の生き物を駆除することが必要だし、そういった動物との接触を防げば安全ということも言える。エボラだけでなく、同様に保有種がわかっていないウイルスは多いらしい。コウモリが疑われているとか。なかなか難しいものだ。
未知のウイルスによってパンデミックが起きることは防がなければならない。ただ、未知のウイルスとの戦いにはある程度の犠牲も必要になる。なんにせよ、健康が第一ということだ。

エボラの正体
エボラの正体デビッド・クアメン 西原智昭(解説) 山本光伸

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エボラvs人類 終わりなき戦い (PHP新書) ホット・ゾーン――「エボラ出血熱」制圧に命を懸けた人々 進化とは何か:ドーキンス博士の特別講義 捏造の科学者 STAP細胞事件 私たちは今でも進化しているのか?

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空白の殺意

中町 信著『空白の殺意』読了
著者のこの復刻シリーズもこれで全部読んだことになるのかな。
この本は高校野球に絡んだ殺人事件を扱っている。
この本が出た当時に比べれば、高校野球の注目度は下がっているが、高校で言ったら注目されているものの一番だろう。だから、監督に認められるとか選手に選ばれるということは本人もさることながら、親にとっても大変なことだろう。あと、高校の不祥事によって対外試合禁止とかにもなってしまうことがあるが、何も関係ない選手たちにとってかわいそうな気がしてならない。
物語としては最初に女子高生の絞殺死体が見つかり、その後同じ高校の教師が服毒自殺する。それらに関連があるのか、そして、そのあと監督も殺害され、いよいよ連続殺人の様相をみせる。ただ、意外な犯人による殺人も含まれていた。
非常に話の展開もスムーズだし、ミステリーとしての出来も非常によい。もう少し、このシリーズを読んでみたかったが、残念。

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