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テミスの剣

中山 七里著『テミスの剣』読了
熱にうなされていた時に読んだもう一冊。
警察官の話。無理やり犯人にしてしまい、しかも被疑者が結局自殺してしまう。犯行の証拠としてもしっかりしていたように見えたが実は別の刑事が作りこんだものだった。その事件が5年後に別の被疑者から自分がやったと語られる。警察機構としては過去の事実誤認を認めたくないから闇に葬ろうとする。お役人だし、わかるよ。過去のやったことにケチを付けることはできないのだよ。警察組織としては。お役所ってそうなんだよ。
その後、その犯人は刑期を終えて出所するが、即座に誰かに殺されてしまう。別の誰かに出所情報をリークされ、それによって誰かが敵討のように殺してしまったのだ。
連鎖は続く。その裏にあるのはなにか。いろいろと伏線を解いていった先にある巨悪の正体とはなんだったのか。
このお話は著者の他の小説ともつながっているようだ。その点は面白い。また、これだけ時間と空間、人間をつないで殺人が連鎖する話をうまくまとめている。非常に面白かった。

テミスの剣
テミスの剣中山 七里

文藝春秋 2014-10-24
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