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ケモノの城

誉田 哲也著『ケモノの城』読了
ある男に監禁されていた女が逃げ出し、警察に保護される。監禁されていた部屋を捜索すると何人もの血液が検出される。監禁と虐待、殺人と死体遺棄が行われていた。そこはまさにケモノの城だった。
フィクションとして読むとこんな話があるのかなあと思ってしまうが、実はもっとすごい事件が現実にあったのだった。尼崎の一家殺人事件だ。何人もの人がいなくなっていることがわかる。関連する家族が崩壊させられていて、しかもその実行を家族が行っていたというなんとも理解に苦しむ事件が実際にあった。現在まだ裁判が進んでいるが、一番の首謀者とされる女性は留置場で自殺してしまっているので、真相は闇の中に葬られてしまうだろう。
でも、どうしてこんなことになっちゃうのか。家族を人質にして全財産を奪い取るとか、裸にして寒風の中外に放り出すとか、どうしてそこまで従ってしまうのか。警察は全くわからなかったのか。謎が多い。でも、現実に起きたということはすぐそこにある事実だということだ。ある日突然被害者になるかもしれないということを証明してる。なんでなのか。不思議でしょうがないのだけど、平気で人をだますような人がいるということだ。
怖い世の中だ。

ケモノの城
ケモノの城誉田 哲也

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