八日目の蝉
角田 光代著『八日目の蝉』読了
ベストセラーにもなり、テレビドラマ化され、その後映画化もされて賞もとったはず。それもそうだ。原作が非常にいい。
不倫相手の生まれたばかりの女の子を誘拐し、育ての親と生活を描く前半と、育ての親が誘拐で逮捕され、子が元の両親の元に戻り成長して自身が不倫相手手の子を妊娠してしまう後半。非常にうまく描けている。
表題の八日目の蝉。普通セミは長い間土の中で成長し、脱皮して7日で死んでしまう。八日目の蝉とは一緒に脱皮したセミがみんな死んでしまった翌日に一人生き残った寂しいセミを表現するが、それは他のセミより1日長生きし普段は見られない一日を過ごすことを喜びと捉えるということもある。深い内容だ。
ベストセラーとなるのもわかるし、映像として表現したいのもわかる。良い小説だった。
八日目の蝉 | |
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