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なれる!SE (9) ラクして儲かる?サービス開発

夏海 公司著『なれる!SE (9) ラクして儲かる?サービス開発』読了
シリーズ9作目。今回はサービス開発。あるあるって感じ。
SIerならどこもそうなんだけど、開発案件の人月商売では利益の額は限られているから、人月でない商売をやりたくなるのだよね。
それは一昔前だったら、パッケージ開発だし、今ならサービス開発だわ。事前投資したものをたくさん売るから儲かるのだけど、売れなかったら不良在庫を抱えることとなる。これさえわかっていれば大丈夫。良品在庫となるか、不良在庫となるか。
でも、SI会社は普通は個別開発でお客様の不便なところをシステムで解決する手法なんで、いわば注文住宅を建てるようなもの。お客様の希望に従って、なんでもくっつけることができる。片やサービス開発は既成品としての家を作って売る形。いちいちお客様の要望を聞いている訳にはいかない。その分大量生産によって価格は安くなっているのだから。
この違いがわからない経営者が多くて困る。同じシステムなんだから、同じやり方で売れるだろうと思っている人が多い。そんな訳にはいかないのだよ。サービスでお客の要望を聞いてカスタマイズしていたら、どんどんコストが膨らんで、全く儲からないサービスが出来てしまう。サービスだったらなんだって売れるわけではない。
お客も理解していない事が多い。サービスだから安いというのは正しい。それは同じやり方で同じ使い方をしているからだ。大量生産するから安くなるのだ。だから、サービスで顧客の要望が合わない部分があるからといって、無理な要望をされても困る。だってこういうサービスなんだからさ。自分の要望に合わせて欲しいなら個別システムで組んでよ。その分高くなるのはしかたがないじゃん。
今回も参考になった。
日本人はブランドに弱いのだ。導入事例がないシステムは使ってもらえない。誰しも一番目のユーザーにはなりたくないのだ。だいだい、最初のユーザーって問題が出てくるものだから。最近のIT系のニュースメールに付いている広告はだいたい大手企業の名前を使った導入事例ばっかりだ。ちょっとおもしろくなくなってきている。もっとチャレンジしないといけないんじゃないかな。

なれる!SE (9) ラクして儲かる?サービス開発 (電撃文庫)
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