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巨大津波――その時ひとはどう動いたか

『巨大津波――その時ひとはどう動いたか』読了
NHKスペシャルで放映されていたが、その元となる取材をまとめたもの。
宮城県名取市閖上地区で多数の津波による犠牲者がでたが、地区によって明確な差があるという。あの地震の後、この地区の人たちはどのように行動し、助かったのか。それを助かった人たちの証言を積み上げて行動を分析している。
当然ながら、助かった人からしか証言は得られないので、津波に巻き込まれてしまった人たちがその時までどのような行動をしていたのかはわからないのだが、助かった人から亡くなった人との会話であったり、行動を見た証言などでいろいろわかったことがある。
やっぱり非常に残念だったのは防災無線による広報、サイレンがまったく使えなかったことだ。メーカーによる故障の報告書は出ているものの、こういった際に使われなければならないものがいざというとき全く使えなかったことは非常に残念だ。
また、一部の人たちはラジオを聞いたらしいが、最初の津波の放送が非常に小さい規模で放送され、それが順次大きくなっていったが、その伝え方に切迫感がなかったので、危険を感知することが出来なかったという。NHKはその後、この反省に基づき、規模のわからない大きな津波が予想される際には切迫感を伝える形に変えている。
文中でも出てくる、なかなか逃げてくれない近所の年寄りだ。一緒に逃げようと説得しても腰を上げなかった。だからといって、見捨てていけば助かった側にも後悔が残る。説得が無理なら無理矢理引きずっても連れて行くしかない。それで後で恨まれるならしかたがないだろう。
こういった反省を今後に生かすしかない。これだけ多くの犠牲者が出てしまったのは予想もしなかった大きな津波だったかもしれない。ただ、今を生きるものとして、すでに経験をしてしまった事実をしっかり受け止め、その反省の上に今後の避難行動をしていくのは、多くのなくなった方々に報いる手段ではないだろうか。

巨大津波――その時ひとはどう動いたか
巨大津波――その時ひとはどう動いたかNHKスペシャル取材班

岩波書店 2013-03-29
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