« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »

sex

石田 衣良著『sex』読了
著者には珍しい官能短編集だ。
こういう小説も書けるのか。興味があるとは思っていなかったが。
官能小説としてはなかなかの出来では。さすがに図書館においてあるのには違和感があるが、文学としてはいいのかもしれない。

sex
sex石田 衣良

講談社 2010-03-11
売り上げランキング : 247324

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
10分間の官能小説集 (講談社文庫) 愛がいない部屋 (集英社文庫) 再生 (角川文庫) 恋は、あなたのすべてじゃない (青春文庫) PRIDE(プライド) 池袋ウエストゲートパークX (文春文庫)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

少女は卒業しない

朝井 リョウ著『少女は卒業しない』読了
卒業式前後をモチーフとした短編集。
卒業には誰しも思い出があるものだし、なんとなく酸っぱい思い出があるものだ。それを思い出させてくれる。物語の様にきれいな思い出ではないのだけれども。
学生を扱う青春ものの書き手としては著者は第一番ではないかな。

少女は卒業しない
少女は卒業しない朝井 リョウ

集英社 2012-03-05
売り上げランキング : 57560

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
もういちど生まれる チア男子! ! (集英社文庫) 学生時代にやらなくてもいい20のこと 星やどりの声 桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

汝、隣人を愛せよ

福澤徹三著『汝、隣人を愛せよ』読了
なんか現代を切り取った小説だ。
集合住宅に住む主人公が嫌がらせを受け、だんだんエスカレートしていくが、やった犯人がなかなかわからない。階下の住人だと思い込んで抗議に行くが逆襲されてしまったり、両サイドの住人とは変な関係になるし、実は何年か前にそのマンションで飛び降り自殺があったとか。いっしょに理事をやっていた住人は自殺しちゃうし、それが仕組まれたものだったとか。こわいね。
いろいろありそうな話だ。だから都会は嫌だし、マンションなんて住みたくないよ。
そりゃ、住んでる人たちによるんだから、いいところもあるのだろうけど、住んでいる人は変わっちゃうからね。いやー、怖い。

汝、隣人を愛せよ
汝、隣人を愛せよ福澤徹三

徳間書店 2010-12-16
売り上げランキング : 790501

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
東京難民 すじぼり (角川文庫) Iターン (文春文庫) 死ぬよりほかに (徳間文庫) 再生ボタン (幻冬舎文庫)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本最悪のシナリオ 9つの死角

『日本最悪のシナリオ 9つの死角』読了
福島第一原発の独立報告書をまとめた日本再建イニシアティブがまとめた本だ。
9つのシナリオとは尖閣、国債暴落、首都直下地震、サイバーテロ、パンデミック、エネルギー危機、北朝鮮崩壊、核テロ、人口衰弱だ。どれもこの何年かのうちに起きるかもしれないし起きないかもしれない事象だ。それについての考察を物語風にしている。なかなか興味深い。
東日本大震災と福島第一原発の事故は我々に想定外の事象に対する対応と言う課題を投げかけた。東北沖の地震は想定内かもしれない。また地震の後に起きる津波も過去の事象からしたら想定内かもしれない。だが、これほどまでの規模の災害になるとは考えられていなかっただろう。さらに原発の全交流電源喪失が長時間続き、さらに非常用電源設備がすべて使えなくなる事故が起きるということは考えていなかった。想定していなかったから、その後の対応がすべて後手後手にまわり、状況をさらに悪化させてしまった。
その反省から、いま考えられるリスクをあげて一度考えてみて課題を整理する本書のアプローチはすばらしい。本書の中にも出て来たが日本人はゆでガエル状態になってしまっているのではないか。じりじりと状況が少しずつ変化することに対してなかなか対応できない。そして手遅れの状態になる。年金問題しかり、財政問題しかり、医療の問題もしかり。行政は問題が起きたことに対して法律を作って次のケースには対応できる様にするが、今問題が起きようとしていることに対する対応能力が低い。全くないとは思いたくないが。想定だけはしておきたい。そうすれば少しはましな対応が出来るはずだ。
国会議員には本書を読んでほしい。

日本最悪のシナリオ 9つの死角
日本最悪のシナリオ 9つの死角財団法人日本再建イニシアティブ

新潮社 2013-03-15
売り上げランキング : 2021

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
医療にたかるな (新潮新書) 2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」 対中戦略 無益な戦争を回避するために 浮かれバブル景気から衰退させられる日本 カウントダウン・メルトダウン 上

| | コメント (0) | トラックバック (0)

繚乱

黒川 博行著『繚乱』読了
大奥の話かと思わせる題名ですが、著者お得意の大阪の暴力団絡みの話です。
主人公はもと暴力団担当の大阪府警の刑事。不祥事があって警察官をやめて、競売案件の調査担当をしている。今回パチンコ屋の負債に伴い競売が行われるということで調査を開始すると、暴力団関係や警察天下り組などなどどろどろした利権絡みの関係者が多数やってきて、収拾がつかなくなる。そのうちに殺人まで行われて。
からくりのしっぽをつかみ、大金を脅し取ったはいいが、悪事は続かず。
まあ、けっこう長い小説だけど、非常にテンポよく面白かった。

繚乱
繚乱黒川 博行

毎日新聞社 2012-11-16
売り上げランキング : 13482

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
落英 冬芽の人 悪果 (角川文庫) 噂の女 人質

| | コメント (0) | トラックバック (0)

神様のカルテ 2

夏川 草介著『神様のカルテ 2』読了
シリーズ第二弾。前作の続編。
いやー、この本もいい。信州の総合病院の医師を主人公にその周りの人間模様を非常にリアルの描いている。
医師も医師である前に人間である。特に現代の救急医療は医師の献身的な努力の上にかろうじて成り立っていて、すこしでもそのバランスが崩れるととたんに崩壊してしまう砂上の楼閣である。そんな中で自分と向き合い、家族・生活と向き合いながら医師として奮闘している主人公に共感する。また、読んでいて涙してしまった。
今回は旧友が同じ病院に入ってきて、そこから物語が展開するが、そんな中で患者の死や先輩医師の死などがあり、深い内容となっている。
映画化され、続編も映画化されるとか。映画はCATVの日本映画チャンネルでみたけど、ちょっとイメージが違ってしまった。まあ、好き嫌いはあるだろうし、映画だけみたらそれはそれでいいのだろうけど、小説の作り上げている世界には及ばない気がした。
続編(3)も出ているので、次も楽しみたい。

神様のカルテ 2
神様のカルテ 2夏川 草介

小学館 2010-09-28
売り上げランキング : 19059

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
神様のカルテ (小学館文庫) 神様のカルテ 3 with (ウィズ) 2013年 06月号 [雑誌] 神様のカルテ 1 (ビッグコミックス) 神様のカルテ 2 (ビッグ コミックス)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

世界一周航空券 Perfect Book 2013-2014

たまたま図書館の新入刊の棚にあったので借りた本。
世界一周の航空券というものがあるということを初めて知った。
相場としては35万から。一定の条件があるのだが、日本を出発して何都市かを経由して最終的に日本に戻ってくる航空券を一括して買えるというもの。最初から日程を決めなければならないが、個別に購入するよりははるかに安い感じがする。
さすがに2週間程度は休まないと行けない旅行だが、仕事を辞めたらこういった旅を楽しむのもいいかもしれない。ホテル代とかその他にもかかるので、100万ぐらいの予算を取らなければならないけど、行ってみたい気がしてきた。

世界一周航空券 Perfect Book 2013-2014
世界一周航空券  Perfect Book 2013-2014世界一周堂 地球一周コミュニティ

朝日新聞出版 2012-11-20
売り上げランキング : 137618

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
新 世界一周NAVI 世界一周 TRAVELER'S VOICE (旅人の声から生まれた世界一周&航空券ガイド) 航空旅行 2013年 3月号 航空旅行 2012年 12月号 ビジネスクラス USER'S GUIDE (イカロス・ムック)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

神様のカルテ

夏川 草介著『神様のカルテ』読了
なかなかベストセラーや流行の小説をその時期に読むことはないのだが、この本はその時期に読んでおけば良かった気がした。もっと早く読みたかったな。
主人公は地方の中核病院の消化器官系の医師だ。結婚1年目。下宿みたいなところに住み、奥さんは写真家。
地方の中核病院として、想像を絶する多忙な勤務をやりつつ、患者と向き合いその病院を愛し、患者を愛し、妻を愛し、友人を愛する。なかなかできることではなかろう。
大学病院からの誘いもあるが、いったんは患者と向き合うことを選択する。
不覚にも最後の話を読んでいて涙してしまった。そのくらいいい話だった。
医療が崩壊している話はすでに過去のことであり、もはやどうしようもない状況まで行ってしまっている。そんななかで、患者と向き合う病院、医師は貴重だ。医者が増えていないことはないのだろうけど、それ以上に高齢化が進んでしまって、患者となる人が増えてしまっている。今の医療の状況をたとえ話で話してくれた人がいた。
川で上流から溺れかかっている人が次々と流れてくる。医師はその流れてくる溺れかかった人たちを必死に救おうとしている。当然、救えない人もいるだろう。がんばって助けているが限度もある。でも、その大元には上流で溺れてしまう人たちがたくさんいるということだ。それを減らさなければ医師はいくらいても足りない。
要は医者に行かない体を作る。少しのことで医者に行かないように普段からの健康管理が大事なのだ。そういう意味では毎朝のラジオ体操とか地区を散歩するとか普段からの運動が大事なのだ。そうはいっても自分も出来ていないのだが。
この小説はそういった状況もふまえた現代の地方中核病院での出来事をうまく書いて読ませている。続編も楽しみだ。
映像化もされているとか。どうなんだろう。半分楽しみではあるが、この小説の世界にどこまで近づけているか。

神様のカルテ
神様のカルテ夏川 草介

小学館 2009-08-27
売り上げランキング : 67761

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
神様のカルテ2 (小学館文庫) 神様のカルテ 2 神様のカルテ 3 神様のカルテ 2 (ビッグ コミックス) 神様のカルテ 1 (ビッグコミックス)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書

大前 研一著『原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書』読了
今まで何冊かの福島第一原発事故に関する本を読んで来たが、この本の存在は知らなかった。この内容の報告書が事故から1年以内に出来ていたことに驚いた。もっとも大前氏はもともと原子力工学の技術者だったので、氏の経験や知識を動員すれば当然のことだろう。
また、この報告がボランティアで行われたことはそれだけ中立であるということだ。どこからも文句を言われない、言わせない内容で、しかも科学に忠実に真実に近いところをえぐり出している。
今まで疑問だった、福島第一原発であれだけの事故となったのに、震源に近かった女川原発や福島第一に近かった福島第二原発で事故が起きなかったことの解説もしてくれている。まさに目から鱗が取れた解説だ。要はこれら3つの原発はどれもきわめてシビアな状況だったが、かろうじて外部電源が残っていたり、非常用発電機のいくつかが無事だったからシビアアクシデントまでは至らなかっただけだ。福島第一はそれらの外部電源、非常用発電機のすべてがだめになったためにこれほどまでの事故となってしまった。
こう解説されると、電源の確保がいかに大事かということが言える。そういったことが次の原発を動かすことに対する知見となるのだ。単に原発は危険だから動かすのはだめだと頭ごなしに言っているだけでは何の解決にもならない。使用済み核燃料は原発に溜まっているのだから。そのことだって心配しなければならないのだ。
非常にわかりやすい解説で腹に落ちる内容だった。やっぱり世界の大前研一だ。

原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書
原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書大前 研一

小学館 2012-07-25
売り上げランキング : 36171

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道 「一生食べていける力」がつく 大前家の子育て (PHP文庫) 国会事故調 報告書 平成考現学 (ベストセレクト 825) 4つの「原発事故調」を比較・検証するー福島原発事故 13のなぜ?

| | コメント (1) | トラックバック (0)

三匹のおっさん ふたたび

有川 浩著『三匹のおっさん ふたたび』読了
著者の本は間違いがない。かならず楽しめる。読み出したら止まらない。
前作と同じ設定で続編である。前作を読んでおいた方が当然面白い。
60代のおやじさん3人とその子、孫の町内会話なんだけど、こういう町内があったら楽しいだろうね。ちょっと非行に走った中学生を懲らしめたり、昔はこういった頑固おやじがいたのだけど、最近はちょっと注意しただけでナイフで刺されたり逆恨みされたりと大変だからね。注意も注意してやらないと。
こういった町内に住んでいる人は幸せだよ。きっと住みやすい街になっているんだろうね。

三匹のおっさん ふたたび
三匹のおっさん ふたたび有川 浩

文藝春秋 2012-03-28
売り上げランキング : 2909

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
三匹のおっさん (文春文庫) 空飛ぶ広報室 県庁おもてなし課 (角川文庫) 旅猫リポート キケン

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年3月 | トップページ | 2013年5月 »