なれる! SE7 目からうろこの?客先常駐術
夏海 公司著『なれる! SE7 目からうろこの?客先常駐術』読了
インフルエンザで寝込んでいるときに読んだ本その6
シリーズ第七弾
今回はダークだわ。まさに業界の裏側をえぐった感じ。これとか読んじゃうと学生は絶対SEにだけはなりたくないと思うだろうね。SEを使う側になりたいとかね。
ひょんなことから人売りされて、某大手IT企業のプロジェクトの常駐作業にかり出された主人公たち。そこで待っていたものはとんでもない作業量とわけのわからない仕様の成果物。それを二人でなんとかしろってか。
普通だったら死人が出るくらいのプロジェクトだろ。でも、こういうプロジェクトがよくあるんだよ。たまたま営業が案件取りたくて大安売りしちゃったとか、完全に工数見積もりを失敗したとか、競合相手に勝つためにひたすら値段を下げちゃったとか。こういったプロジェクトも一度受けちゃったらなかなかやめられないよね。自分もPMやっていてどうしようもなくて一度撤退のお願いを営業にしたことがある。営業は仕方がないと納得したけど、その上の部長が納得しなくて、結局自分がPM外されて、外からPM引っ張って来て、さらに付き合いのある業者になんとかしてくれって泣きついたけど、そこでもうまくいかず、こりゃどうしようもないって思っていたら、相手が方針変更しちゃってプロジェクト中断。それも上の方針だとか。採算が取れないって判断だって。そんなのもっと早くやるんじゃないって。ちなみに先々合併が噂されていたから、そっちの関係だった気がする。そんなこともあるんだと今になると思うけど。あのときはひどかったね。
客先に常駐するのも経験だけど、よほど神経を図太くしないとやってられないよ。いきなり知らない人が百人ぐらいのところにぽつんと入れられるわけだから。中途入社を新たにしたみたいな感じだよ。ここで大事なのは、そこにいる人たちとどう交わるか。腰掛けだと思って交わらないのがいいのか、少しの期間でも話が出来る人を作っておくのがいいのか。自分の経験で言うと、後者の方が断然いい。もし煙草を吸う人なら、喫煙所で休憩したときに話しかけるとかできるからいいよね。自分は煙草も吸わないので、打ち合わせで一緒になった際に声をかけさせてもらって、少しははなせる人を作っていた。あと、プリンターとかお茶とかごみとか直接仕事に関係ないことを誰に相談すればいいかを良く観察しておくのも大事。こういったことを仕事の中で聞いたりするとうざいと思われるから。
客先常駐も一度経験すると世界が広がるから経験することはいいけど、それがすべてだったら悲しいよね。お客先に自分の技術がすべて取られているんだよ。技術者たるもの自分の技術で先を切り開かなきゃ。
なれる! SE7 目からうろこの?客先常駐術 (電撃文庫) | |
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