あなたの本
誉田 哲也著『あなたの本』読了
短編集。とくにつながりもない。
表題作は未来の書かれている日記の話。
小学生の頃、父親の書斎であなたの本と書かれて書籍を見つけて、ぱらぱら見てみる。誕生からこれまでの記録が書かれていた。そのさき、中学で運動部ではなく文化部に入ることや高校受験に失敗し2番目の志望校に行くことが書かれている。そのときはなんだろうと疑問に思ったが、その後、その通りとなる。父親が死亡したあとで、もう一度この本を見つけ、その通りとなっていることがわかる。
本当は未来のことが読みたいのだが、そうなると先のことが不安となってしまうので、読まずにいるが、妻が亡くなり、もう一度読み返すと事実とこの本の記述に違いが・・・
なんとも味わいのある短編だ。そういった小粒でもぴりりと辛い作品が詰まっている。非常に読み応えがあった。
あなたの本 | |
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