ブレイズメス1990
海堂 尊著『ブレイズメス1990』読了
世界的な心臓外科医をモンテカルロからつれてきて、心臓外科専門の病院を作る話。現実に話に近いのかな。
手術なんか本当に医者の技術がまさしく出るもの。自分は手術なんてそれほどしたとはないのだけれど、よく行く歯医者なんかはここまで出来るねって感心してしまうくらい手際がいい。技量なんだとおもうけどすごい技だわ。
心臓手術なんか、まさにその技の集大成なんだろう。デジタルに慣れてくるとすぐ拡大をしてしまうけど、現実の人の体では拡大して縫うなんてできないからな。0.5ミリ単位で血管をつないで行って、最終的に血液をちゃんと通して、漏れない様にするなんてすごいことだよ。
あと、この中に出てくる医療とお金の話。現実にはそうなんだよ。それを表立っては言わなかった。同じ手術を必要としている金持ちと貧乏人がいて、手術にさける人は限られている場合にどちらを優先してやるか。難しい判断だね。くじ引きとかでもいいかもしれないし、より確実にできる方でもいいかもしれない。お金で判断しても仕方がないところもあるよ。
まあ、医者も人間だから、そうきっちり動けないし。夜寝なきゃあちゃんとした手術だって出来ない。そういう人は夜勤なんてやっている場合ではない。分業なんだろうね。
いかに効率を上げるかも大きな命題なんだわ。
なかなか考えさせられる内容だった。
ただ、この小説が訴えたかったことはなんだったんだろう。壮大な序章なんだろうか。
ブレイズメス1990 | |
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