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メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故

大鹿 靖明著『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』読了
震災当日から始まる福島第一原発のトラブル対応がいかにだめだめだったかを事実に基づき、よくまとめている。しかし、だめだめぶりは驚く限り。
全く用意ができていない状況で、現場の人たちはよくやったと思うけど、周りの人たちやお役所、政治家、政府、監督官庁、東電本体、いずれもまったくだめ。
全くだめな人たちがあせってくると暴走が始まる。そして、太平洋戦争の終末期のような死の行進に行ってしまう。
当たり前と言えば当たり前で、防災訓練や消火訓練、避難訓練などをしっかりやっているから、いざというときにちゃんと動けるようになる。スポーツなんかだってそうだ。普段練習で出来ていないことが、いきなり試合で出来るわけがない。奇跡はあるかもしれないが、奇跡を期待してやっちゃだめだわ。
いつも思うけど、納期間際で仕事がうまく進んでいない状況などに出くわすと、小人の靴屋が夜中にやってきて寝ている間に進めてくれないかななんて思うけど、残念ながら小人はいない。それが現実。だから、無駄かもしれない訓練を実直にやるしかない。想定して頭で考えておくことだって重要なんだ。
この本の後半に出てくる権力争いや責任逃れ、賠償の上限決めとか、本当にがっかりする。東京電力はいちど倒産させてしまった方が医院じゃないかと思うよ。どうせ、いまのまま給料を上げずにボーナスを出さないでおけば、どんどん優秀な社員は逃げて行く。そうしたら、あとは働かない役人以下の人しか残らないだろう。そんな会社でまた事故が起きたら、今度こそどうしようもなくなる。いっそ、解体してしまったらどうかね。
なんなら、経済産業省も責任を取って廃止にしてしまった方がいいかもしれない。それでも行政はなんとかなるかもしれない。なんとかならないところだけ、行政でやっていけばいいのだ。
今のうちにしっかり検証して、次に活かさないと、福島の人たちに申し訳ない。

メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故
メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故大鹿 靖明

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