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パラドックス13

東野 圭吾著『パラドックス13』読了
久しぶりに著者の作品を読む。しかもSF風現代パニックもの。
超常現象から、世の中の人間がいなくなり、残された13人で生きて行こうとする。そのうちに地震が起き、洪水となり、最終的にもとの世界に戻れるのか。
昔こんな小説を読んだことがあると記憶を辿って行ったら、小松左京著『こちらニッポン・・・』だった。たしか、NHKの少年ドラマシリーズにも同じような題材のものがあったような気がする。もう、35年ぐらい前のドラマだが。
状況を作り出し、その中で生きて行こうとする人間を描くのは結構難しいかもしれない。小松左京さんの小説で記憶にあるのは、秋葉原にいった少年がマイコンボード(既に懐かしい)を見つけ、これでなにか作ってみるという話があったはず。8ビットのマイコンボードでその当時出初めだったと思う。
現代でいえば、携帯電話やタブレットかもしれないが、そのベースとなる社会基盤がなくなってしまえば、まったく宝の持ち腐れだ。電気ですら、すぐに止まってしまう。食料は残された缶詰などになってしまう。現代の生活は社会基盤の上に成り立っていることがよくわかる。
使い古されたネタだが、著者の力量で非常におもしろい作品となっている。

パラドックス13
パラドックス13東野 圭吾

毎日新聞社 2009-04-15
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