感染遊戯
誉田哲也著『感染遊戯』読了
姫川シリーズの横っちょの連作短編集。
公務員の不作為や間違った行いによって出た被害者がその担当だった公務員を次々と殺していく。背景は薬害エイズであったり、年金の不払いであったり、外務省の裏金作りであったり。昔で言えば天誅かな。
そう簡単に殺人なんか出来ないと思うのだけど、ついこないだもファミレスで拳銃発砲事件があったりしたので、案外その筋のルートで拳銃とかは簡単に手に入っちゃったりするのかしら。海外に行けば、拳銃を撃たせてくれるところもあるから、練習も出来るし。
まあ、普通の国民感情として薬害エイズのような意図的な不作為でキャリアになってしまった人は本当に悔しいだろう。それに対して、その責任者が責任を取らない。責任を取らないばかりでなく、後の担当者がその担当者を守ろうとする。ムラ社会の典型が国家公務員の組織かもしれない。
人がやることだから、誤りは当然ある。それを評価してただしていい方向に向かうということすら出来ない。腐った組織はそう簡単にはきれいにならない。一度ゼロクリアが出来れば簡単なんだけど。
政治家はコロコロ変わるし、首相も年ごとに変わる。でも、行政は組織として継続する。それがうまく回っている時はよかったのだろう。公僕としての気構えがしっかりできている人たちが公務員であればいいのだろうけど、人間だからね。やっぱりいい人も入れば、悪い人もいるのだよ。そんな人たちの作った行政の中で我々は生きていかなければならないのだ。年金が将来無くなるって心配しているけど、今の40代の人たちがそうそう長生きするとは思えない。ぶくぶく太っている人ばかりで、成人病でけっこうころっていっちゃうんじゃないだろうか。高齢化はあと10年ぐらいが一番厳しくて、そのあとは平均寿命が下がってくるような気がする。そうすれば年金財政も安泰でしょ。少子化はなんとかしないといけないけど。
あとは新型インフルエンザで、人口の2割くらいが亡くなるだろうから、それでバランスが取れるかもね。
まあ、そんな先のことを考えても仕方がない。明日のこと、来年のことぐらいで精一杯だ。
さて、次は何を読もうか。ちなみに明日は健康診断だ。一年ぶりのバリウムだ。
感染遊戯 | |
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