嫉妬事件
乾 くるみ著『嫉妬事件』読了
嫉妬はSHITにかけてある。
舞台は1985年くらいの大学のミステリー研究会の部室。本棚の本のうえに”ウンコ”が置かれていた。この謎を解くという話。これがギャグやバラエティ系に流れずに、本格ミステリーとして犯人探しを行う。これを文庫とした文春文庫をほめるべきか。内容的にはしっかりしたミステリーになっている。
最後のところで動機がちょっと面白くなかったが、筋としてはわるくない。
一点だけ、時代考証ということもないが、この年代だとまだコンビニは出てきていない。コンビニのレジ袋に本をしまう記述が出てきているが、ちょっと合わないかな。
それ以外はいいんじゃないかな。
あとがきで書かれているが、この大元となった事件は京大のミステリー研で実際にあった話らしいが、それをしっかりした小説にまとめた力量はすごい。しかし、ネタがネタだけにちょっとね。
嫉妬事件 (文春文庫) | |
![]() | 乾 くるみ 文藝春秋 2011-11-10 売り上げランキング : 176812 Amazonで詳しく見るby G-Tools |





| 固定リンク
« 消失グラデーション | トップページ | 首都感染 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント