飲めば都
北村 薫著『飲めば都』読了
住めば都ではない。エッセイかと思ったが、連作短編集だった。
都とは都さんという出版社に勤めるOLさん。題名の通り、お酒が入ると人が変わったり、意識が飛んだり、記憶がなくなったり。
なかなかそういった状態までお酒を飲みにいく機会もなくなったので、すっかり昔の思い出ばかりだが、やっぱり吐くまで飲まないと強くならないし、自分の限界がわからない。限界さえわかれば、あとはそうならないように調整ができる。
まあ、お酒を飲むのが好きでない人にはわからないだろうが。
若い世代がなかなか飲んで騒ぐのが好きでなくなったのか、まわりでそういった人がいないのか、少し寂しい気もする。自分も若くないので、しかたがないのだけれど。
で、この小説だが、お酒のエピソードとともに話が進んでいき、最終的には旦那を見つけ、ハッピーエンドを迎えるが、途中で意識を失い、下半身裸で起きた後、下着を探す騒動はおもしろかった。さすがに、女の人を送っていって、下着をもらって帰る男もいないだろう。無意識下の行動は何をしているかわからないから怖い。
力みのない小説でおもしろかった。けっこうお酒のうんちくもはいっていて。
飲めば都 | |
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