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一週間

井上ひさし著『一週間』読了
結局『一週間』を読むのに1ヶ月かかってしまった。
著者の遺作となったわけだが、長編としては昔吉里吉里人を読んだ後、久しぶりに読んだ小説となった。
吉里吉里人を読んだのはたしか大学生ぐらいだったと思うので、すでに30年近く経過している。あの発想はすごいと思った。
今回は第二次大戦終戦後のソ連に抑留された小松修吉という映写技師の話だ。当初は収容所から、日本語新聞社につれてこられて、そこでの話が進むが、収容所から脱走したある人物の話を聞いて脱走記を書くこととなり、その際にその男からレーニンの手紙を託される。それを巡って最後はどたばた喜劇調となるが、やや主題がよくわからなかった。
終戦当時のソ連の収容所の雰囲気はよく出ている。そこに現れる食堂の女将とその娘とか、収容所の所長などうまく人物を描写しているところはさすがに著者の腕だと思われるが、やや冗長な感じもする。
急逝されたのが本当に残念だ。

一週間
一週間井上 ひさし

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