当確への布石
高山 聖史著『当確への布石』読了
衆議院議員補欠選挙をモチーフにしたミステリー仕立ての小説。
何年か前の『このミス』大賞?になった作品。そのわりにちょっと話が不明確。
主人公は大学の先生で犯罪被害者の救済活動をしていて、その関係から衆議院補欠選挙に打って出ることにした。当然、党関係の公認候補がいる中での選書は厳しい。いろいろ伏線があると言えばそうなんだけど、実はこの先生自身も犯罪被害者だったのだろうとにおわすところもあるが、その方向に一気に行くわけでもなく、選挙活動の妨害工作を勝手連的な応援、関わる人たちの様々な過去の話が入り組んでいるのはいいけど、途中から九に出てくる登場人物とかでなんだこれって感じになる。後だしじゃんけんみたいな感じかな。
いろいろ詰め込みたくなったので、話としていれ込んだけど、まとまりが付かず、結局おもしろいネタだったのに、損している感じがする。そもそも選挙は裏の話が多くて、ミステリー仕立ての小説にはしにくいのではないかと思う。
ちょっとお勧めするまで行かない作品だな。
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