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弥勒

篠田 節子著『弥勒』読了
前に読んだ『仮想儀礼』に触発されて、この著者の作品を読んだ。
チベットの小国に潜入した日本人が革命の最中に巻き込まれる状態を語る小説。どこで弥勒につながるのかと思ったが、最後は弥勒像を抱いて死んでいくところで終わる。
革命の中で、完全平等社会を目指した指導者がでてくるが、モチーフは文化大革命だとか。私はよくわからないが、僧などの知識人をことごとく虐殺し、国民の最底辺を基準として共同生活を送るというちょっと考えられない状況を作り出す。チベットの山の中でそもそも国が貧しいので、周りの国も干渉しないで鎖国状態を作り出したはいいが、輸入に頼らなければならない石油などの燃料がないので、車などの文明の機器が使えなくなって、300年前に逆戻りした感じになる。おまけに厳しい気候の中で作物は順調には収穫できないと来たら、逆に反逆者がでてきてしまう。
今の日本では考えられないね。でも、井上ひさしが『吉里吉里人』で描いたように、日本のどこかで独立とかしたら面白いのに。北海道や四国なら欧州の小国よりも経済的にはリッチかも知れない。よくぼけした日本人には独立なんて無理だと思うが。
結構な分量の小説だが、面白いので一気に読める。

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篠田 節子

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