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ピコラエヴィッチ紙幣―日本人が発行したルーブル札の謎

熊谷 敬太郎著『ピコラエヴィッチ紙幣―日本人が発行したルーブル札の謎』読了
日露戦争のあとのシベリアを舞台に実際にあった尼港事件を題材としたフィクション。第2回城山三郎経済小説大賞
日本の島田商会が発行した小切手のようなものが題名となっているピコラエヴィッチ紙幣らしい。地名はニコラエヴィッチだったが、ロシア語の文字を間違えたためニがピになってしまった。
この紙幣が流通していた北シベリアのアムール川河口の街で起きた尼港事件で当時の日本人は750名ほどいたらしいが、過激派赤軍(パルチザン)の攻撃を受けて全滅したらしい。その前後を小説化したものだ。
そこで生きていた人たちを生き生きと描いている。永久凍土の上にある街で、冬期は完全に川も氷結してしまい、交通が遮断されてしまう。そのなかで生きた人たち、特に島田商会の支配人を生き生きと描いている。
著者はこの作品が処女作とのこと。遅咲きの新人。今後に期待したい。

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午前零時のサンドリヨン

相沢 沙呼著『午前零時のサンドリヨン』読了
たまたま手に取ったところ、表紙の絵がかわいかったので読んだ。
第十九回鮎川哲也賞受賞作。
主人公たちは高校生。マジックの出来る女子高生が学校で起きる謎を解くミステリー短編集&青春小説。著者は新人で、プロフィールのよればフリーのプログラマーとか。どんなプログラムを書くのか、元同業者としては興味津々。
内容もよく練れているし、文体としても悪くない。仕事忙しいと思うがよくこれほどまでしっかりしたミステリーが書けるものだ。著者のblogによればひなまつりが誕生日で今年で27歳かな。若い。今後の活躍に期待したい。

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螻蛄(けら)

黒川博行著『螻蛄』読了
けらは虫のおけらのこと。
大阪のやくざと建設コンサルタントの二人が主人公となるシノギの話。
今回は宗教法人にからんだ寺の宝の奪い合い、金の取り合いになる。東京、名古屋、大阪といろいろ動き回るが、なかなかシノギを削るのは難しい。
いつものコンビなのだけど、やくざってこうやってお金稼ぎしているのかと思ってしまう。解体とか建設にお金がかかるのもうなづける。地元対策の名の下に、やくざにお金が流れるのか。
おまけに宗教法人もあくどいことをしている。美術品取引もいろいろうらのお金が流れるのだろう。大変だわ。
おすすめ度:★★★☆☆(星三つ)

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