退出ゲーム
初野 晴著『退出ゲーム』読了
どこかの雑誌で紹介されていたので、借りてきて読んだ。なかなかいい。続編を希望。
本の表紙が印象的で、ちょっと興味をそそる装幀になっている。高校生が主人公なのでこの写真を選んだのか。印象を植え付けるという意味では成功。ただ、ちょっときわどさが中身とアンマッチしている意味ではどうなんだろう。
主人公は高校一年の女子と男子。吹奏楽部でフルートを吹く女子。ここで起きる4つのミステリーをうまく解決する短編集。もちろん人は死なない。だから気持ちがいい。人が死なないからと言って、ミステリーの質が落ちている訳ではない。謎解きは秀逸。
化合物の結晶の紛失事件、外国人の同級生の事件、色の話などいろいろと考えさせられるし、驚きもある。色の名前なんて考えたこともなかった。
作風は米澤穂信を感じさせる。そういってしまうと両者に失礼かもしれないが。
合わせて、静岡県出身ということで親近感もある。年も一回り違いだし。
この登場人物で続編を希望します。
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