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事故米200トン 焼却処分とは

久しぶりに書評以外を。
昨日のアサヒコムで見た記事に『事故米200トンと焼却処分にする』というものがあった。
先日来の非食用の米が加工されて食用にされてしまった問題で、この非食用の米のうちの一部を焼却処分するということなんだろう。でも、なぜ焼却なんだろう。燃やすってことは地球温暖化の片棒を担ぐことになる。
世界ではトウモロコシを使ってアルコールを作り、それで石油の使用を止めようとしている。米からアルコールだってできるだろう。似たようなものなんだから。そりゃあ、トウモロコシと同じにはすぐにはできないだろう。でも、200トンもあれば研究用には十分な量がある。
最近よく見かけるのは耕作をやめてしまった田んぼだ。きっとやり手がいないんだろう。でも、米は比較的手がかからない作物だ。しかも、日本は主食として米を作り続けてきて、歴史もあれば技術もある。ノウハウだって相当なもんだろう。どうせ食用にしないのだったら、もっと手軽に作る方法を考えて、この非耕作地を有効に使う手はないものか。こうして作られた米からアルコールを作れば一石二鳥ではないだろうか。二酸化炭素も減らせるし、石油を燃やす量だって減らせる。
なにも、食用の米をアルコール製造にまわせとまでは言っていない。実際には世界では食用に回るトウモロコシをアルコール製造にまわしている国もあると聞く。そもそもの発送は非耕作地もしくは耕作放棄地だ。あちらこちらになにもせず、そのうちに草だらけになってしまう土地が転がっている。ここに、手間のかからない米作りができる方法を考えて、その米を使ってアルコールを作るのだ。結構未来が開けているような気がする。どこかのベンチャーがやり始めないかな。なんとも耕作放棄地がもったいないのだ。

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氷菓

米澤 穂信著『氷菓』読了
ずっとあたためてきた本をやっと読めた。
このシリーズの後の本を先に読んでしまって。最初はどうなんだろうと思ってきたが、なかなか面白い青春小説&ミステリーだ。
高校の古典部を舞台とした、ちょっとした謎を解く話なのだが、登場人物も生き生きとして、出てくる話も結構現実味があって面白い。主題となっている、文集『氷菓』の名前の由来と文化祭に関する33年前の謎を解く過程はミステリーとしてもおもしろいし、ちょっとした青春小説だ。
短い本なので、簡単に読めるが、この本、本屋で探しても古本屋で探してもなかなかないのがたまにきず。
続けてシリーズの次の本も読もうと思っている。

氷菓 (角川スニーカー文庫)氷菓 (角川スニーカー文庫)
米澤 穂信

角川書店 2001-10
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芝浜謎噺

愛川 晶著『芝浜謎噺』読了
落語家シリーズの第二弾。
前の本と同様に、今回は『野ざらし』、『芝浜』、『試し酒』などを使ったミステリーっぽいお話になっています。けっこうおもしろいし、3つの話がつながっていて、一気に読める。
ドラマに使われたりして、けっこう落語ブームかもしれない。便乗ではないがけっこうな名跡をさいきんいろいろ跡継ぎしていたりして、どうなんだろうって思います。昔はTVでも寄席中継をしてくれたけど、最近はさっぱりだし、地方ではたまに市民ホールなどで独演会などを開いているけど、まあ、そこそこ客は入っている。
でも、昔の圓生や小さんの落語を見た世代からするとどうなんだろうって思う。
まあ、落語家も大変なんだろうけど、林屋正蔵みたいに金遣いが荒いと何して食べてるのって感じ。芸の道は遊ぶことではないはず。稽古しなきゃ、うまくならない。

芝浜謎噺 (ミステリー・リーグ)芝浜謎噺 (ミステリー・リーグ)
愛川 晶

原書房 2008-04-21
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夜明けの街で

東野 圭吾著『夜明けの街で』読了
ミステリーと恋愛小説をミックスした小説。
恋愛と言っても不倫なのだけど。15年前に殺人事件に巻き込まれた女が、その時効を目前とした時期にひょんなことから主人公と不倫関係に入ってしまって、殺人事件の真相と不倫状態がアンバランスなんだけど、そこは東野さんらしく、ドロドロしないようにうまく描いている。最終的に殺人事件ではなかったのだけど、周りはみんな犯人だと思っていて、隠そうとする人たちと犯人を見つけようとする人たちが現れて、結構スリルがある。
もっとももっとスリルがあるのは不倫関係で、いかに見つからずに逢うかというところ。まあ、ミステリーと不倫とどちらが主題かわからないが、うまく描けている。
一気に読めるミステリであることはまちがいない。

夜明けの街で夜明けの街で
東野 圭吾

角川書店 2007-07
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賢者の贈り物

石持 浅海著『賢者の贈り物』読了
人の死なないミステリー短編集。
シリーズを通して出てくるのは磯風さんというおじょうさんで、その周りで出てくるさまざまななぞを登場人物が解くという話。人が亡くなる話がないので、安心して読める。しかもその謎というのが、
・不倫相手からもらった箱
・最近つきあった彼女が昔どこかでであっていたがどこでか
・電子マネーが入っている携帯電話のレンタル
・誰かがおいていったサンダルの持ち主探し
・妻からもらったフィルムの理由
などなど
たわいもないといえばそれまでだが、非常の面白く読める。
肩肘張らずにさっと読めてしまえるところがいい。

賢者の贈り物賢者の贈り物
石持 浅海

PHP研究所 2008-03-25
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プラチナタウン

楡 周平著『プラチナタウン』読了
今度は地方自治体の財政破綻と高齢者介護問題を組み合わせて解決しちゃう小説だ。
主人公は大手商社に勤めていたが、ひょんなことから子会社に行かされることとなり、これまたひょんなことから生まれ故郷の町長になってしまった男の話だ。
その町というのが財政破綻状態で、モデルは夕張なんだろうか。距離的には東北の町を意識している。仙台の近くとか。箱もの行政にどっぷりつかって、赤字だらけでどうしようもない状況で町長なんかになってしまって、商社上がりのビジネススタイルでこの難題を解決しようとする。
たまたま工業用団地向けに開発した土地があり、そこをつかって老人向けの施設を作り、お年寄りの終の住処を提供することによって、町の住民にも雇用を提供しようとした。そこは総合商社としてのコネを最大限使うことになる。
ここでも著者の今までの経験が生きている。単に夢物語を語るのではなく、ビジネスライクに実現できる形の提案ができている。実際にこのような土地、場所があったらやれるのではないかと思えてくる。実際には難しいのだろうけど。
ここで書かれているように、地方の問題、高齢者の問題は待ったなしだ。ところが、総理大臣は2年続けてほっぽり出される。無責任と顔に書いてあるやつがやってもだめなものはだめ。自民党も組織としての責任を取るべき。企業だったら当たり前。とっとと総裁決めて、総選挙やって、今度は公明党が民主党と組んで連立政権をとるかもしれないね。とにかく、どこでもいいけど、役人主導でやること決めてたら、自民党だろうが民主党だろうがおなじだ。ちゃんとしたリーダーシップを取れる人に責任を持ってやってほしいものだ。

プラチナタウンプラチナタウン
楡 周平

祥伝社 2008-07-23
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手紙

東野 圭吾著『手紙』読了
考えさせられる小説だ。
主人公は両親を亡くし、肉親は兄だけになった青年だが、小説の冒頭で兄が強盗殺人を起こしてしまう。初犯だが無期懲役となり、最低でも15年刑務所暮らしとなる。そのために様々な差別を受けることとなる。就職は決まらない。苦労して大学を出るが、兄のことは正直に話すことができない。たまたま会社に泥棒が入ったことから、兄のことがわかってしまい、いわれなき差別を受ける。
その兄から、定期的に手紙が届く。その度に事件が起きる。
最後の手紙は衝撃的だ。しかし、しかたがないかもしれない。
こういった小説を読むと、本当に犯罪はしてはいけないと思う。本人だけでない周りへの影響は甚大だ。その戒めを作る意味では非常に優れた小説だと思う。かたや、自分の周りで犯罪者となってしまった人の家族がいたとしても、差別をしてはいけないと感じた。
世の中というものはつくづく生きづらい。

手紙 (文春文庫)手紙 (文春文庫)
東野 圭吾

文藝春秋 2006-10
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100年の難問はなぜ解けたのか

NHKスペシャル『100年の難問はなぜ解けたのか』読了
数学の本だ。ポアンカレ予想の証明を行ったピレリマン氏にせまる努力をしているが、なんせ世捨て人みたいな人なので、さっぱりだ。
そもそもポアンカレ予想が難しすぎる。一生懸命簡便な説明をしているのだが、さっぱりわからない。このくらいの数学になると全く歯が立たない。しかも、この証明がまた、難しすぎてわからない。結局証明の中身には全然たどり着かない。平易な解説ができないからだろう。
ワイルズのフェルマーの最終定理の証明についてはまだ理解できた。あれもサイモン・シンが丁寧な解説をしてくれたからだろう。
いずれにせよ、この難解な定理(:すでに予想から定理になっているはず)を番組にして視聴者にわからせようとしたNHKの努力には頭が下がる。もう少し、わかりやすくできればよかったが。
いつに日か、わかりやすい解説が出てくるのだろう。それまではこの本で辛抱しよう。

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (NHKスペシャル)
100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (NHKスペシャル)春日 真人

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stars最先端の数学で特集番組を作ったNHKに拍手!
stars学問の深遠を表現しようとした本
stars「真の発見の旅とは、新しい風景を求めることではなく、新しい目を持つことである」(プルースト)の言葉通り
stars丁寧なポアンカレ予想の解説本
stars面白かったです!

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容疑者Xの献身

東野 圭吾著『容疑者Xの献身』読了
このミス1位を取っただけのことはある。秀逸なミステリー。
内容を書くとネタバレになってしまうのでかけないが、ここまで計算され尽くしたミステリーもすごい。最後まで読者はだまされる。
最初に殺人が行われて、いわゆるコロンボ型の展開なのかと思っていたが、どんでんがえしに驚くとともに感心した。それぞれの人物描写もすばらしい。人物をきっちり定義しているので、おかしなところがない。しっかり計算されて、すべて計画された構造になっている。
脱帽。
映画かもされるらしい。きっちり仕上げればいい映画になるだろう。黒澤明監督が生きていたら、監督してほしい作品だ。

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)東野 圭吾

おすすめ平均
stars2回読むことをオススメします
stars素晴らしい作品
stars再読したくなるトリックは見事
starsやっぱり涙して読みました。
stars最後のシーンで一気に涙が・・・

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