警官の血
佐々木 譲著 『警官の血』読了
2008このミス1位はだてではなかった。ぐいぐい引き込ませる面白さ。
親子三世代にわたる警察官の血筋で、最終的に祖父の殺した犯人を見つけ、父が亡くなるきっかけを作った人間を見つけ出すまでの物語を丹念に描いている。
中でも駐在警官になった祖父の生きざまとその息子で警官となったが、警察内部の動きにより、大学生活をおくらされ、その中でスパイ的な活動をおこなって、ストレス症候群となり、最終的に駐在警官となった父。その息子がまた警視庁に入り、やっぱりスパイになってしまうのは血なのか。
今までの作品で警察内部のドロドロしたところもうまく描いている著者だが、今回はそれほどでもないが、やっぱり警察内部について語っており、ドラマで描かれる簡単なものではないということが伺い知れる。自分の息子は警官にはなってほしくないな。
上下巻の長い小説だが、一気に読ませるおすすめの本だ。
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