あの夏、風の街に消えた
香納 諒一著『あの夏、風の街に消えた』読了
この著者の前に読んだ小説(タンポポの雪が降ってた)がよかったので、続けて読んだ長編小説。
ハードボイルドにジャンルされると思うが、なんというか、青春小説なんだろうか。
主人公は二十歳の大学生で、父親は仕事で離れている。その父親が事件に巻き込まれたことから、東京に呼び出され、バブル前の新宿界隈でおこる夏の物語。
著者は自分と同じ年代なので、このバブルの頃に大学生だったことはないはずなので、主人公をだぶらせているわけではないと思うが、この頃の東京のバブルに浮かれていた雰囲気がよく描けている。地上げのトラブルなどあの頃よくあったなと懐かしくなる感覚がある。あれから10数年。
歳を取ったものだと実感する。
もう、あの頃のような時代は二度とこないだろうとつくづく思う。バブルはバブルでお祭りだったから。
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