女王国の城
有栖川 有栖著『女王国の城』読了
2007年度このミス3位。長い長い本格ミステリー。時間があるなら、是非じっくり読むべし。
時代はバブル崩壊のころ。(この時代に設定したのは携帯電話がない時代ががよかったからかも。)とある地方にある新宗教の施設で連続殺人事件がおき、また、11年前に起きた自殺を思わせる事件も絡めて、謎解きが始まる。とある理由により警察の介入を宗教団体から拒否され、科学捜査ができない中で犯人捜しが行われる。
著者から読者への挑戦など、本格ものミステリーとしては秀逸。登場人物も多いが、うまく読み進めていくところが出来た。ただ、ちょっと長い。著者の思い入れが非常に高いのはわかるが、長いから重くなっているのも事実。わざと状況を難しくしているところもあるが、逆に考えると今の日本で携帯電話が通じないところも少ないだろうし、警察への連絡を無理矢理阻む状況を作り出すのも難しいか。
久しぶりに著者のミステリーを読んだが、こういったミステリーを作り続ける努力には頭が下がる。
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