鉤 (文春文庫)
ドナルド・E. ウェストレイク著『鉤 』読了
前作『斧』に続き、この著者の文庫を読んだ。
この作品では現代アメリカの出版界を風刺している。
登場人物は作家だ。一人は人気作家だが最近はスランプに陥ってかけない状態、もう一人は売れない作家。最近は作者別の販売状況はコンピューターからすぐはじき出される。売れる作家には次から次へと依頼が来る。しかも、相当なオファーで。でも、売れない作家には次回作の出版のチャンスはない。そのため、名前を変えて、出版しているとか。
この売れているが問題を抱えている作家が、売れない作家に作品と殺人を依頼する。案外簡単に殺人が行われ、なかなか捕まらないのだが、これもアメリカならではのことなんだろうか。
風刺という意味ではおもしろい。アメリカ人ならもっとよく理解できるのだろう。
最後が含みのある終わり方なので、どのようにでも取れるが、きっともう一人殺しちゃうんだろう。簡単に人が死ぬのはアメリカなのかなぁ。
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