交渉人
五十嵐 貴久『交渉人』読了
たまたま手に取った本だが、予想を遙かに超えて良かった。
最初はなんのことはないコンビニ強盗が病院に逃げ込んで人質を取り、その交渉と脱出劇だった。案外簡単に犯人が逃げて、おかしいなとおもったらその裏には医療過誤問題があった。これ以上明かすとネタバレになってしまうが、前半の犯人との交渉やそのマニュアル的なものは非常に興味深かった。先日拳銃による人質事件があったばかりなので、よけいにおもしろく読めた。そこから、最後に至る結末もおもしろい。
人質事件の犯人との交渉においては、犯人の言うことを聞くとか、ひたすら聞き役に徹し犯人にしゃべらせるなど心理学的に計算された交渉術があるのだということがわかって参考となった。また、最初から出てくる女性警部がまた良い役所を演じている。人物がいきいきしている。
肩肘張らずに読めるし、参考になることも多い。非常に良いミステリーだと思う。
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