カクレカラクリ
森 博嗣著『カクレカラクリ』読了
コカコーラの生誕120周年を記念して書き下ろされた小説らしい。随所にコカコーラを飲む場面は出てくるけど、印象弱いなぁ。もっとコカコーラ前面に出した方が良かったんじゃないのだろうか。話の内容にもコカコーラは関係しないし。
話としては二人の大学生が同級生の女性の故郷に夏休みに行って、120年後に動き出すという伝説の隠れ絡繰りを探すという話。ミステリーとなっているけど、ちょっと青春小説ぽくて題材は良いんだけど読みにくくて。ミステリーの展開がよくわからなくなるところが残念。もっとすぱっと書けないものか。
120年後に動き出すということを論理的に説明しているけど、一般の読者はそこに興味がわくのだろうか。理系の機械系の学生またはOBならまだしも、一般の人に120年間動かずにいて120年たったら急に動き出す機械の仕組みの解説はおもしろくないのではないか。私は途中まではおもしろく読んでいたが、肝心なところで話がわからなくて、図でもつけてくれればなんとかなったかなと思うのだけど、文字だけの説明ではどうも理解できなかった。確かに技術的にはおもしろいテーマなんだろうけど、ミステリーとかにはなりにくい。もっと大がかりで大胆なものの方が受けるだろう。もう少し、すらすら読める話であればおもしろかったと思う。
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