阿弥陀堂だより
南木 佳士著『阿弥陀堂だより』読了
たまたま図書館で見かけて読むことにした。言わずとしてら小泉堯史監督の映画『阿弥陀堂だより』の原作だ。
私のつたないあらすじではこの小説の良いところを表せないので、BOOKデータベースより引用。
作家としての行き詰まりを感じていた孝夫は、医者である妻・美智子が心の病を得たのを機に、故郷の信州へ戻ることにした。山里の美しい村でふたりが出会ったのは、村人の霊を祀る「阿弥陀堂」に暮らす老婆、難病とたたかいながら明るく生きる娘。静かな時の流れと豊かな自然のなかでふたりが見つけたものとは…。
単純に田舎暮らしがいいだとか言うつもりはない。だが、いまの日本人がこのような暮らしをするようになって失ったものが多くあることを思い出させてくれる。貧乏かもしれないが生きていくのに十分な食べ物と衣類、住みかがあれば、お金では得られない幸福を得ることが出来る。
また、最近心の病となる人が自分の周りでも多くいる。じぶんでさよならしてしまった知り合いも二人出ている。世の中がおかしいとは思うけど、それを自分ではどうしようも出来ないと考えてしまうのだろう。そんなひとにぜひ読んで欲しい。環境を変えることによって気分もかわるし、違う人生も歩めるはず。冒頭でも言ったけど、けっして田舎暮らしをしただけでなんとかなると言うつもりはない。
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