暗礁
黒川 博行著『暗礁』読了
黒川さんの小説はほとんど読んでいる。大阪弁で掛け合い漫才のような会話をベースとしてやくざの世界を描くことのうまい作家だ。前作で北朝鮮のことをまるでルポの様な感じでミステリーにし、今回は佐川急便と奈良県警の汚職をベースとしてそれをうまく描いている。
日本の社会の根底にはやくざがかならず存在して、その昔住専の問題や山一証券の解散など、表に出せない事柄が多くあってみんなふたをしてしまって結局国の税金を投入してすませてしまう。ひどいはなしだが、表にしようとすると大きな圧力がある、へたをすると命までもねらわれる。とても先進国とは思えないこともあるのだ。なかなかわからないが、触らぬ神に祟りなしということも正しいかもしれない。神かどうかはわからないが。
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