スペースシャトルの落日
松浦晋也著「スペースシャトルの落日」読了
たまたま図書館で見つけたので読んでみたが、いままで思ってきたNASAの技術が案外だめだったんだと再認識できた。そもそもスペースシャトルが翼を持った再利用可能な宇宙船ということだったが、最初から設計ミスだったのではと思われる事実がいろいろ出てくる。もともとどのくらいの問題発生率かを計算したところ、ある組織の計算では50分の1ということで、当初そんなことはないんじゃないかと言われてきたが、実際には113回で2回の事故、2機のシャトルを失ってしまった。アメリカもだいたいわかってきて、これ以上やってもしょうがないという感じになっているのではないかと思う。
すでにスペースシャトルは2010年には引退することが決まっていて、いま建設途中になっている宇宙ステーションも2014年には廃棄するんだって。よくよく考えてみると18年前に設計され、建造されたシャトルをいままでよく使ってこれたというのが正直な感想だ。科学の進歩により、新しい技術は出てくるけど、一度設計されて作られたものを使い続けると言うことは大幅な改良を加えることができないということだ。5年前に買ったパソコンで、確かにHDやCPUは新しくできるけど、今買ったパソコンには能力的には追いつかない。そういったことがいま起きている。シャトルはそろそろあきらめたら、いいんじゃないかな。日本人が乗り込むと言うことで浮かれている場合じゃない。
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