ワイルド・ソウル
垣根涼介著「ワイルド・ソウル」読了
「午前三時のルースター」が非常に良かったので、そのつながりでこの作者の「ワイルド・ソウル」を読んだのだが、非常に良かった。今年の1番だ。
ジャンルとしてはミステリーだとおもうが、アクションもいい。人物の描写はすばらしい。物語がいきいきと動いている。著者の代表作となることは間違いないだろう。
南米移民問題をあらためてはっきり考えさせられる内容。内容はフィクションなのだが、歴史の事実を背景に忠実に描いてある。移民というか棄民政策が行われていたという事実を考えさせられる。あらためて日本の外交政策が存在せず、いい加減なことばかりしていることがよくわかった。外交ばかりではないだろう。日本の役人というか行政はあるところまでいってしまうとまったく機能しなくなるし、逆にとんでもないことが起きることが再認識された。税金を払っている国民としては非常に残念だ。
こういったことが起きる背景には、行政がやったことを反省しないからだ。過去やってきたを何も考えずに続けることを大事にしている。そのうちに世の中が変化しても、見直しが行われないから税金の無駄使いが増える。本来は政治家がそのあたりをチェックするはずなのだが、政治家は政治家で実績作りにために新しいことをやろうとする。結局、国民としてはあきらめしかできなくなる。国の借金が増え続けているのを国会議員はどう考えているのだろうか。普通の会社なら、責任を取ってやめるぐらいのところまできている。日本人はみんな責任を放棄しているか先送りしている。この国はどうなってしまうのか。
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