クレオパトラの夢
恩田陸著「クレオパトラの夢」読了
「六番目の小夜子」が非常によかったので、この作家も好きで読んでいる。登場人物の作り方がちょっと私に合っていなくて、おかまっぽい主人公と双子の妹、その不倫相手とさらにその妻、ちょっと複雑すぎるだろう。横糸として天然痘ウイルスとそのワクチンの存在を探る話なのだが、あまりにもあっさりしている。テーマとしてはいいネタだと思うのだが・・・
天然痘は1977年に最後の患者が出て以来、全世界で絶滅された病気らしい。現在アメリカとロシアでウイルスが保管されていて、廃棄することを宣言しているが実現していない。よくバイオテロのネタにされている。空気感染と接触感染でひとからひとに感染し、比較的死亡率が高いことから、もし、テロリストにわたったらとんでもないことが起きる。しかも、絶滅宣言されているので、ワクチンの準備がない。われわれの年なら種痘を受けているが、ある年齢から一切されていないので、免疫がないといってもいい。アメリカはまだしもロシアだとどこかに横流しされてテロに使われてもおかしくないのかも。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント