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青色発光ダイオード

 先日和解が決まった例の青色発光ダイオードに関して、テーミス編集部著「青色発光ダイオード―日亜化学と若い技術者たちが創った」という本を年末に読んだことを思い出した。
第一審で200億円を認定した裁判の控訴審で東京高等裁判所が6億円(遅延金を合わせると8億ちょっと)の和解が成立したとの報道であるが、マスコミはこぞって安すぎるとの論評である。上記の本を読んで私もはじめてわかったのであるが、結局のところ青色発光ダイオードの製品化に対して、中村氏の貢献がどの程度であったか。この本に寄れば、ほとんどないとのことだ。確かに町工場の家内工業を除けば、工業品の開発/製品化の工程においては一人の技術者がすべてを担当できるということはおそらくない。多くの技術者のさまざまな取り組みの中で製品が熟成され、やっと世に送り出せるものである。ちょっとやそっとで出来るものではないのだ。それをマスコミはあたかも中村氏が一人で誕生させたかのような報道である。いままで中村氏側からの情報提供が主で、日亜化学側があまり反論をしてこなかったこともことの真相をわからなくしてしまったところである。確かに上記の本は日亜化学側の情報をもとにかかれているが、どちらかといえば公平な立場での内容であり、いままでのいわゆる中村本とはまったく異なっている。
 ちまたでは次のノーベル賞を中村氏が取るのではないかといううわさもあるが、ちゃんと判断をして欲しいものだ。
 以下のURLが参考になる。
■山崎行太郎が「日亜化学ー中村修二」裁判を読む■
http://yamazakikoutarou.gooside.com/nichia-nakamura.html

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